
こんにちは。
将棋考察マニアの理系パパです。
今回は藤井聡太のタイトル戦の展望について考察していく。
藤井聡太のタイトル戦の状況


藤井聡太は現在タイトル戦を5回経験しており、負けたことがない。
前人未到の5連覇だ。
棋戦挑戦成功、王位挑戦成功、棋聖防衛成功、王位防衛成功、叡王挑戦成功となっている。
普通ここまで順調にいかない。
羽生九段さえ、19歳のときに初めて竜王位を獲得したがその後調子を崩し、次年度に防衛失敗している。
藤井聡太の不調の有無


藤井聡太に不調はなかったのか?
一応、藤井聡太が調子を崩したタイミングがある。
王位獲得後の王将戦挑戦者決定リーグにて、羽生九段、豊島竜王、永瀬王座に3連敗したのだ。
3連敗は藤井聡太がプロデビューしてから初めてのことで、タイトル獲得後、唯一調子を崩したといえる出来事だ。
「3連敗なんて当たり前にあることじゃないか」と思ってしまうが、通算勝率8割4分を超えている藤井聡太からすると、3連敗の確率は0.4%しかない。
ちなみに勝率8割4分あると30連勝の確率は0.5%のため、3連敗がいかにレアかということがわかるはずだ。
なので王将戦のとき、藤井聡太は不調だったのだろう。
少しばかり浮き足立っていたのか、将棋が保守的になってしまったのか、そこの心境の変化は本人にしかわからない。
しかしながらその後は調子を取り戻し、朝日杯優勝している。
こんなあっさり復調するのは、歴代の最強棋士と比べても、藤井聡太は相当なメンタルお化けなのかもしれない。
藤井聡太にタイトル戦で勝つ人は?


そんな藤井聡太にタイトル戦で勝つのは誰なのだろうか。
あるいはこのまますべて勝って、ハ冠になるのだろうか。
今回はそこについて考察する。
結論からいうと、藤井聡太にタイトル戦で勝つ棋士は近々現れると推測する。
私は今期の王将戦で藤井聡太が挑戦者となり、渡辺名人(王将)が防衛すると考えている。
藤井ファンとしては悲しいことなのだが、渡辺名人がこのまま藤井聡太にすべてのタイトルを奪われていくとは思えないのだ。
その理由を列挙していく。
渡辺名人が勝つ理由を考察
①戦略家
渡辺名人は番勝負での戦い方にたけた戦略家で知られている。
番勝負にめっぽう強く、羽生九段とも今まで対等に渡り歩いてきた。
今まで藤井聡太に大きく負け越していたのは、戦略を練るためのデータが不足していたのではないだろうか。
タイトル戦での敗戦データは今期の棋聖戦の時点で一局しかなかった。
そのため勝つための作戦があまり練れなかったのだろう。
しかし、今はちがう。
タイトル戦で豊島竜王が藤井聡太に3度勝ち、また豊島竜王が序盤優勢を幾度となく築いていた。
このデータを分析し、渡辺名人は十分な戦略を練れていると考える。
②藤井聡太へのリベンジマッチに燃えている
渡辺名人の最近の取り組みは「藤井聡太にいかに勝つかを考えること」と公表している。
これは相当リベンジに燃えてる。
渡辺名人は過去に30、40代の羽生九段に対してもいい勝負をしていたし、豊島竜王や永瀬王座にも勝ち越している。
なので藤井聡太は渡辺名人にとって初めて勝てる気がしないと感じた相手なのではないだろうか。
渡辺名人は将棋は仕事と割り切るタイプで、将棋に心血を注ぐタイプではない。
その渡辺名人が本気で藤井聡太に挑むとなると、次の二人のタイトル戦はかなり激しい戦いになるだろう。
③天才であり勝負師
渡辺名人は中学生でプロ棋士になった史上4人目の棋士だ。
間違いなく天才である。
序盤戦術に優れ、持ち時間が少なくても大局観で最善手を指せる自力がある。
大一番での勝負には特に強く、かなりの勝負師だ。
羽生九段、藤井聡太と違う点は、将棋の真理を追求するというより、勝つことにこだわりを持っている。
こんな天才がこれだけ藤井聡太に負け越したのだ。
全心全霊をもって藤井聡太を倒しに来るに違いない。
羽生九段をタイトル戦で幾度となく倒したことがある渡辺名人が、このまま引き下がるわけがないのだ。
まとめ
私はこれらの理由から藤井聡太がタイトル戦で渡辺名人に負ける可能性が高いと考えている。
藤井聡太が勝ったとしてもそれはかなりの接戦となるだろう。
しかしその棋戦を期に、藤井聡太はもう一段階成長し、八冠を獲得することも期待している。
今後の王将戦を注視していきたいと思う。
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