
こんにちは。
今回も藤井聡太の考察をする。
藤井聡太は手を読むスピードが早いと、よく他の棋士から言われている。
実際に詰将棋を解くスピードはダントツで早く、ABEMATV将棋トーナメントという一手5秒の棋戦でも圧倒的な強さを誇る。
今回はなぜ藤井聡太の手を読むスピードが早いのか考察していく。
手の読み方


符号
一般的な手の読み方は、脳内に将棋盤を浮かべる。
あるいは将棋盤を見ながら、脳内で駒を動かし、形勢判断を行う。
プロ棋士でも同様の読み方をする。
しかし藤井聡太は違う。
すべて符号だけで考えているそうだ。
符号とは3一銀、4四飛のように、将棋の9✕9の盤面の位置と駒の名前を示すものである。
藤井聡太の脳内は、「2四歩、同歩、同飛、2三歩」とひたすら符号をら列していき、ある程度読み進めたら形勢判断をする。
なぜそれで手が読めるのか。
符号だけで考えてもすべての駒の位置関係がわからないので、どう考えても手が読める気がしない。
この読み方は常人にはどうしても理解できない。
なので常人にも理解できるように考えてみる。
藤井聡太の見ている世界
我々は日本語を読むときに、一語一語整理しながら読むだろうか。
多くの人は何も考えずにスッと言葉が入ってくるはずだ。
では英文を読むときはどうだろうか。
一度脳内で英文を和訳してから理解するのではないだろうか。
日本語の本を、日本人と日本在住の外国人が読んだら、日本人のほうが早く読み終わるに決まっている。
藤井聡太の手の読むスピードはそれくらい違うのかもしれない。
おそらく藤井聡太にとって将棋の手を読むことは、母国語を読むくらい自然なことなのだろう。
きっと脳内で将棋が最適化されているのだ。
最後に…
最後にそれを裏付けるエピソードを紹介する。
藤井聡太は5歳の頃、将棋教室に入会し、所司和晴『駒落ち定跡』をもらった。
まだ読み書きができない藤井聡太は符号を頼りに読み進め、1年後には完全に理解・記憶したらしい。
要するに日本語より先に将棋の符号を習得していたのである。
藤井聡太にとって将棋は、日本語以上に親しみのあるものであり、呼吸することと同じレベルなのかもしれない。
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